小さな新聞11月号(月刊わらじ連載)


特振協 20日頃 教育長に最終報告
市町村の方針が今後の焦点に

 県の「特別支援教育振興協議会」が10月30日最終報告案をまとめた。この「特振協」は、3月に出された「彩の国障害者プラン21」の「共に学ぶ新たな教育システムについての検討」や、前知事の「全障害児に普通学級籍」宣言をうけて開かれたものだった。
 何回か開かれた会議では、障害者プラン21の「分け隔てられることなく」からどんどんずれて、結局最終報告案になった。
 報告案では、現行の分離教育の基本は維持した上で、交流教育を発展させる「支援籍」を設けた。
 就学指導委員会を「就学支援委員会」に改称すると提案しているが、障害の種別・程度により一律に「望ましい教育の場」を分けるシステムは維持する。
 しかし、東松山市では来年から就学指導委員会を廃止する。(10・7 埼玉)これは、7月12日に行われた「彩の国障害者プラン21推進のつどい」シンポジウム席上で同市坂本市長が廃止宣言し、それを実行に移したもの。このことが障害のある子も含めて地元の普通学級に行くことを基本とし、盲・ろう・養護学校や特殊学級は特別な事情がある場合に利用できる場とする方向での教育の見直しにつながることを期待したい。


吉田(昌)さんがシンポジストに
総合リハ研大会でデビュー

 10・31、11・1 国リハで行われた総合リハビリテーション研究大会で吉田昌弘さんがシンポで全国デビューした。専門家が、障害者にとって快い環境や支援の整備を強調したのに対して、吉田さんは、養護学校を卒業し地域の中に出ていった経験を語り「周りの人達とかかわる中から生まれてくるものが、生活や活動の基盤になり、支援を考える基本ともなる」と報告。
 「いきいきとしたよい報告だった」とはサポートした本田勲さんの弁。