小さな新聞7月号(月刊わらじ連載)


もうひとつの環境汚染
――インフルエンザワクチンと治療薬の氾濫

 真夏に今冬のインフルエンザの話題。厚労省のデータがボツボツと出てきた。
 今冬は約三千万人がインフルエンザワクチンを接種した。厚労省の発表によると、この副作用で死亡した数は前年度の2倍近い9人。(埼玉6・18)
 ワクチンは小中学生を対象に集団接種をしていたが、効果がない・副作用があるということが問題化して1994年に任意接種となった。接種する人は激減しワクチンメーカーは打撃をこうむった。そこでまき返しをはかった。製薬会社・厚労省・マスコミ・医者などが、インフルエンザで、子供は脳炎・高齢者は死ぬとあおり立てた。結果はワクチン生産量は集団接種していた頃をオーバーしている。そして今冬は国民の4人に1人がワクチン接種を受けた。集団接種をみなおした原点はどこにいたのだろう。
 今冬のインフルエンザの特徴のもうひとつは、インフルエンザ治療薬タミフルが膨大に使われたこと。世界総生産量の7〜8割を日本で使用しているとTVで解説していた。タミフルは治療薬だというけれど、高熱が出るのを2〜3日短くするだけの薬。こんな薬の使われ方は他に例をみないだろう。
 厚労省の発表によると幻覚や意識障害などの副作用が子どもを中心に14人に出た。(読売6・25)
 また、タミフルを使った子どものうち約3割から薬が効かなくなる耐性化ウィルスが見つかったという。(朝日4・7)
 ワクチンの副作用で死亡した人も、タミフルで副作用が出た人も実数はもっと多いだろう。この数は厚労省に報告された数だけだから。
 インフルエンザをめぐる問題は循環をしているから、またぶり返しがくるだろう。が、ウィルスも細菌もずっと共存してきたという歴史を忘れてはならない。