小さな新聞8月号(月刊わらじ連載)


教員が子どもあぶり出し?!
偏見助長の調査を夏休みに実施

 県教育局が「通常の学級に在籍する特別な教育的支援の必要な児童生徒に関する調査」を、夏休み中にひっそりと行っている。
 県内の全ての通常学級の出席簿の一番から男女5名ずつ10名を対象に、「特別支援が必要とされる、LD・ADHD・高機能自閉症等」についての状況を把握し、あわせて調査をすることにより、教職員がそれらの子供たちに注意を払うことも目的にあげられている。
 調査用紙は、学習面での様子、行動面での様子に分れ、75のチェック項目がならんでいる。
 たとえば、聞きまちがいがある、聞きもらしがある、ことばにつまったりする、遊びや余暇活動に大人しく参加できない、過度にしゃべる、大人びている、ませている、常識が乏しい、とても得意なことがある一方、極端に不得手なことがある等々。チェック項目をひとつずつ見ていくと、ほとんどが子供の特性といえる。大人になってもこの特性をもちつづけている人は、まわりを見れば少なからずいる。
 この調査から見えてくることは、対人関係に悩んだり、勉強に悩んだり、自分の内面に悩んだりしている子ども達のすがたに向きあおうとというのではなく、標準からはみ出た子を「特別な支援が必要な子」としてくくり出すという姿勢である。
 現に普通学級に通っている障害児の支援は「ここに居るべき子ではない」と無視し、新たに「特別な支援が必要な子」をくくり出そうというのは「きめの粗い」話ではないだろうか。


NPO法人化へ

 「障害者の職場参加を考える会」は、7月11日「NPO法人・障害者の職場参加をすすめる会」の設立総会を行った。16日申請が受理された。
 代表理事は、鈴木操氏。