小さな新聞1月号(月刊わらじ連載)


分ける社会見直し共に働く街へ!
NPO法人職場参加をすすめる会がシンポジウム

 八回目の「共に働く街を創るつどい2006」(主催NPO法人障害者の職場参加をすすめる会)が12月10日開かれた。
 第一部は、障害者就労支援の新しい展開「職場参加」を発信。障害者本人、事業主等の発言があった。
 第二部は教育・雇用・福祉――つながるための総チェック。基調報告の後、県障害者福祉課の中山さん、埼玉労働局の佐久間さん、養護学校進路指導部の黒古さん、NPO法人代表で鈴木商店社長の鈴木さんのパネルディスカッションが行われた。障害者自立支援法は、「福祉施設から就労への移行」を大きな柱としているが、分けられた場において、さらにできる者とできない者を振り分けるという今までのやり方では道は開けない。雇用の場だけでなく、分け隔てる教育の見直しから始めようとまとめた。
 県東部地区市町への提言を確認し終了。


想―ー31年目の真実

 31年間続けている年末の「イベント」がある。これをやらないと年が明けない気分。それは「六価クロム被害者の会」の健診だ。日本化工という会社で戦前・戦後を通じて働いてきた人達が会社を相手に裁判をおこしたのだ。
 31年前、始めての健診は、小松川の体育館でTV・新聞の取材等熱気の中で行われた。六価クロムは、まず鼻の両穴をしきっている鼻中隔に穴をあける。この世のものとは思えないほどのあまりのひどさに健診をしている私は気分が悪くなったほど。ひとりを診ているとわからないけど、多勢を一度に診るとわかってくることがある。六価クロムの被害は全身にわたる被害なのだと裁判に訴え勝訴した。
 それから31年の間に多くの人が肺ガン、胃ガン、鼻のガンで死んでいった。多くの仲間を送り生きのびて健診に焦る人も高齢化し数も1/5位の20人弱となった。現在は亀戸の労災職業病の拠点となっている診療所で健診が続けられている。
 今年の暮には何人の人に会えるだろう。(M)