小さな新聞1月号(月刊わらじ連載)


複合施設計画見直しへ
市長「社会の変化踏まえて」(越谷市12月議会)

 「開いててよかったセブンイレブン、待っててよかった複合施設、というのが実感ではないでしょうか」と、越谷市議佐々木浩さんが12月市議会で、複合施設計画見直しについて質問した。
 2001年にたてられた計画は、子どもと大人の施設をまとめて建設するというものであった。
 当初より、大きな建物をつくって障害児・者を一ヶ所に集めないよう、わらじの会や同議員は申し入れてきた。NPO法人・障害者の職場参加をすすめる会も、設立以来、計画の見直しを提言してきた。
 今回の同議員の質問に対して、「社会の変化を踏まえ、現在見直し中。子どもの施設の設備をきりはなして、しらこばと職業センターの設備を先行して行う。」と市長答弁。


想――多田さん決起!

 多田富雄といえば免疫学の世界的権威である。2001年に脳梗塞になり、右半身の完全な麻痺、高度の構音・嚥下障害という重度の障害者となった。その彼が、厚労省が2006年に、発症後180日でリハビリ打ち切りという上限を設うけたことに対して抗議し、発言執筆をまとめた。(私のリハビリ闘争 青土社)
 人はここまで過激になれるのか。「多くのリハビリ難民を生み出し、結果、ねたきり・死へと追いやる法律を白紙撤回せよ」といい、「厚労省を解体すべき」だと述べている。
 弱者切り捨て・命の切り捨ての医療政策は加速している。
 12月11日、脳死・臓器移植法改訂のための厚労省小委員会が開かれた。脳死枠の拡大が討議されている。六月には「尊厳死法制化を考える議員連盟」が「延命措置の中止等に関する法案(案)」を公表している。
 これらは、救急医療やリハビリの体制・医療費の問題と深くリンクしている。
 尊厳をもって生きるには、過激になるしかあるまい。