小さな新聞9月号(月刊わらじ連載)


分けないで!子どもたちの声
障害者市民ネットワーク・総合県交渉

 8月23・24日の二日間埼玉障害者市民ネットワークの総合県交渉が行われた。わらじの会からは両日ともに50名が参加。
 24日は県教育局と。
 今春教員を退職した関啓子さん(さいたま市)は、教員になりたての頃の話をした。障害児教育をやろうという情熱に燃えて特学を担任したのだが、「先生、なんで来たの?」と生徒に言われ絶句したという。生徒からは「前の学校の校長先生が、この学校はもう来ちゃいけないんだよと言った」という体験を聞く。子どもは分けられたがっているわけではないと。
 木村真澄さん(越谷市)は語った。「やんちゃな息子」に手を焼いた学校が「言葉の学級」の見学をすすめ、いったんはそれに乗ったが「いったい私何やってんだろう」とはっと気づきやめた。あの時やめなければ、今部活動に忙しい子どもの姿はなかったろうと。
 中学2年の熊谷たける君(川口市)は「高校に行きます。」と宣言。たける君の母は「点数とれないと入れないよと話したので、今この場でも勉強している。でもできないけど。それでも高校いけるようによろしくお願いします。」と発言。
 今春、秋桜高校に入った松森たける君(吹上町)は「高校生活は楽しい。高校に行けてよかった。」と報告。
 養護学校高等部を卒業した人たちからも、分けられた場で教育されて、社会に出てから感じたことなど次々と発言。
 「分けないで」という思いがどれだけ教育局の人に届いたか。


避難所一泊体験

 8月20・21日に越谷市で2回目の避難所一泊体験が行われた。
 今年の参加者は、市職員、会場となった中学の校長、PTA会長さん、マスコミ関連の人など多彩な顔ぶれだったと実行委員長の樋上秀さん。