小さな新聞2013年02月号(月刊わらじ連載)


どこまで選別 後期中等教育

 県立特別支援学校の倍率が1.81倍で、3月に入試が行われる県公立高校・全日制の倍率を上回るという。県立特別支援学校高等学園2校と分校高等部5校の募集定員168人に対し304人が受験し29日に結果が発表された。県教育局によると、5校を不合格になった生徒は地元の特別支援学校、通信制高校、県公立高校を受験する。特別支援学校高等部の在籍者数は増加し続け、'08年からの4年間で1.33倍となり、'12年度は3083人という(埼玉新聞1/30 )。
 上記の5校は'07〜'08年につくられ就職率100%が売りの学校。一般の県公立高校の入試に先駆けて就職できそうな子どもをより分けてピックアップしている。この人気の背景はそれだけ子どもたちの選別が進んでいるということだろう。
 一方では、定員割れしていた「教育困難校」や定時制高校が統廃合され、今年度は県立高校・全日制の希望者が4万8千人もいるのに募集定員が4万人という。統廃合されて消えてしまった高校は、これまで「とにかく同世代の若者と一緒に学びたい」といった点数のあまり取れない生徒たちの最後のよりどころだったところ。
 1月31日、どの子も地域の公立高校へ連絡会(斉藤尚子代表)、埼玉障害者市民ネットワーク(野島久美子代表)と県教育局との交渉がもたれた。県教育局の代表は「さまざまな生徒が共に学ぶ高校」を目指すというが実態はほど遠い。文科省の言葉どおり無償化・教育の機会均等をかかげるなら、公立高校は点数が取れない生徒を含む希望者全入を目指すべきだろう。


NPO登記

 ケアシステムわら細工、デイケアパタパタ、重度障害者の店ぶあくの三者が合同したNPO法人・共に生きる街づくりセンター・かがし座の登記が終了し、新たなスタートについた。