小さな新聞2013年03月号(月刊わらじ連載)


なぜすすめる?
危険・無益な子宮頚がんワクチン

 子宮頚がん・ヒブ・肺炎球菌のワクチンが2013年度から定期予防接種に加わることが正式決定される見通しという(1/26読売)
 子宮頚がんワクチンについて春日部市議の片山いく子さんが議会で問題にした。
 子宮頚がんワクチン(サーバリックス)の副反応の深刻さは、厚労省のホームページで見ることができる。2009年12月販売開始から2012年8月31日までの報告された副反応956例が列挙されている。このうち一例は死亡、84例が重篤。84例のうちには心肺停止をおこした例、意識消失、ギランバレー症候、歩行障害、筋力低下などがおきている。その後の経過は、不明な例19例を除く65例のうち症状が未回復14例、軽快15例。副反応がおきた頻度は7000人に一人。しかし、このワクチンは半年間に3回うつことになっていて、接種した人は延べ人数であらわされているから実際に副反応がおきた比率はこれよりおおいと思われる。
 ところでこのワクチンは有効なのだろうか。
 子宮頚がんの原因は、女性が性交渉によって男性から感染するヒトパピローマウィルスとされている。このウィルスはごくありふれたものでたいていの女性はこのウィルスに感染するもので感染してもいつの間にか消えていくものがほとんど。たとえ感染が持続しても5年10年そのままで、その後がん化しても早期発見すれば治療できるがんである。このウィルスは100から200もの種類があり、そのうち15種類のウィルスががんをおこすといわれている。いまの子宮頚がんワクチンはこのうち2種類のウィルスにしか効果がなく、しかもどのくらい効果が持続するかも分かっていない。製薬会社自身が6年間くらいは効果があるといっているぐらいである。接種対象は12歳から16歳であるが、20歳前後にはワクチンの効果はどうなっているか。科学的データも臨床的データもないままにワクチン接種が進められようとしている。