小さな新聞2013年08月号(月刊わらじ連載)


「普通の子」が分け隔てられる
特別支援学校増設現象の奥に深まるもの

 「平成25年度学齢児童生徒の就学に関する調査結果(5月1日集計)」が埼玉障害者市民ネットワークに屈いた。この調査結果をみると、地域の小中学校の中味が急速に分けられていること、就学支援委員会がフル稼働していることが分かる。
 今年の集計結果表によると7501人の小中学生が就学支援委員会にかけられている。このうち通常学級に落ち着いた子どもが4363人、全体の58.2%、約6割。その中で就学支援委員会の「望ましい」とする就学先をけってきたのは998人、全体の4分の1弱。3365人は「通常の学級に就学することが望ましい」というお墨つきをいただいてきている。このうち半数以上が何らかの形で別の場所に通級している。
 少子化であるにもかかわらず特別支援学級の生徒が増え続けているとマスコミでも報道されているが、それにもまして増えているのが通常学級に在籍して何らかの支援を受けている生徒、および特別支援学級の生徒である。2006年の学校教育法改正による「特別支援教育」の流れにより地域の小中学校の中が急速に分けられていることがより顕著になった。就学支援委員会の判断件数は2000年の3520件に比し2006年は4575件と1.3倍、2013年は7501件と2倍以上になっている。「軽度」の「障害」をもった子どもがピックアップされていることを示している。特別支援教育は、いろんな人がいてこそあたり前の社会という経験の機会を子どもたちから奪っているのではないだろうか。


選挙権どこへ

 新坂きみ子さん(生活ホーム・オエヴィス)選挙公報をあらかじめ読みあげてもらい期日前投票に行ったが、きみ子さんの目の動きのサインが係員に通ぜず、投票できず帰されてしまった。投票日は体調悪く投票に行けなかった。