小さな新聞2013年10月号(月刊わらじ連載)


遺伝子管理ひそかに進む

 Bさんがコーラ一本を万引きした。これで2回目。いずれもお店の人にみつかり警官が呼ばれた。事情聴取はうけたが逮捕はされなかった。この後、警察署に呼ばれたBさんは指紋を取られDNA検査までやらされたという。
 DNAは人種や遺伝情報や将来なる可能性のある病気等の情報までわかる“究極のプライバシー”といわれている。DNAの採取はあくまで任意ということで警察の内部規則に基づいて運用されているにすぎない。
 DNAの採取はなにも知的障害者に限らず被疑者に対して全国的に行われており、2012年にはDNAの採取を「抜本的に拡充する」という方針を出している。全国民を「犯罪予備軍」とみているだろうか。



 ここ数年気になっていることがある。毎年インフルエンザにかかる人がちょくちょくいるのだ。一度インフルエンザにかかると抗体ができてしばらくの間はかからないというのが定説だった。新型インフルエンザ騒ぎのときも、高齢者は若い時にかかっているから感染しにくいと言われたものだ。世界のタミフル生産量の7〜8割を日本で使うようになってから10年ぐらいたつが、少しずつ体が変わってきているのではないかと思う。タミフルを使うことによって、インフルエンザに対する抗体が充分作られなくなってきているのではないかと、密かに思っている。タミフルを使うグループと使わないグループに分けて何年か追跡調査すればわかることだが、そんな発想をする人はいない。
 はしかウィルスが国内では排除状態と厚労省が発表したが(9・18朝日)、喜んでいいのか。私たちはからだの環境が激変している時代に生きている。