小さな新聞2014年02月号(月刊わらじ連載)


子宮頸がんワクチン「副作用は心因性」?!
恐るべき厚労省有識者検討会の見解

 子宮頸がんワクチンの副作用問題で厚労省の有識者検討会が1月20日「副作用は接種による痛みや不安に対する心身の反応が引き起こしたもの」という恐るべき見解をまとめた(1/21読売)。2000件近くの副作用報告があり、そのなかには呼吸停止、心停止、けいれん、視力低下、学習能力低下などの深刻な例も含まれている。医学的にはワクチン接種後、自己免疫疾患など免疫異常の状態が痛みや運動障害を引き起こしていると考えられている。見解は、副作用は「気のせいだ」といっているに等しい。副作用に苦しむ子どもたちを切り捨て、ワクチンを再開する意図がすけてみえる。
 2013年3月の厚生労働委員会でのやりとりがある。子宮頸がんワクチン・サーバリクスの副作用は、インフルエンザワクチンの副作用の38倍、同ガーダシルは26倍、重篤なのは同52倍、24倍と高率である。しかも子宮頸がんワクチンは効果がほとんど無いことが明らかにされている。子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウィルス)感染によっておこされるが、HPVに感染しても90%の人はほぼ2年以内に自然に排出され、残りの10%のうち軽度異形成の細胞があっても90%は自然治癒する。残り1%の人もレーザー照射や手術など適切な治療をすれば治癒率はほぼ100%(日本産婦人科学会)である。現在使われている子宮頸がんワクチンは、HPV16型、18型にしか効果がない。しかもどのくらい効果が持続するかも分かっていない。ワクチンを定期接種に加えた時点では、16・18型のHPVが子宮頸がんの60〜70%の原因ウィルスだと言われていたが、実際は日本人女性で16型に感染している割合が0.5%、18型が0.2%と極めて少ないことも明らかにされている。ワクチンが子宮頸がんを予防することは証明されていないので、厚労省はいつの間にかこのワクチンをHPVワクチンと言い換えている。これはもう詐欺に等しい。