『月刊わらじ』2001年11月号表紙

 ゲーセンで金髪の三つ編み少女を補導!?あれあれよく見たら小さな女の子と見えたのは車椅子に乗って金髪のかつらをかぶった上福岡障害者自立生活センター21の白崎さんではないか。左手の人は誰もが使える交通システムにする会のメンバーで所沢市議の山田さん。そして白崎さんの車イスを押している人は県環境防災部廃棄物政策室の新村さん。この日は年に一度の交通アクセス埼玉行動の当日。今年は所沢の街でショッピングをしながらチェックをしたり街づくりを一緒に考えようという企画で、班に渡された指示書に従いとあるゲーセンにプリクラを撮りに来たのだ。ところで「廃棄物政策室の人がなぜ?」と不思議に思われる方もおられるだろう。きっかけは県庁ロビーにある「アンテナショップかっぽ」という店の目玉商品である弁当の容器をリサイクル可能なものにしてくれという同政策室からの指導があったこと。この店は県内各地の作業所等から障害者と職員等が交替で店番に入り運営にもかかわっており、県で働く人々にも福祉から就労への隘路をどう切り拓くか共に考えてもらうきっかけとして維持している。かかわる各地の作業所等は「人も物も使い捨てない社会」に向けそれぞれの地元では牛乳パックの和紙作りや自然食販売、無農薬野菜づくりなどを進めているが、かっぽには公的な補助金等がなく弁当容器を回収する方式に変えた場合そのコストアップでつぶれかねない。担当者の新村さんはかっぽとの協議の中でこうした実態を知り、とにかく一緒に歩いてみながら考え合おうと、この日初めて車イスを押したという。