『月刊わらじ』2001年12月号表紙

 11月14日は「埼玉県民の日」となっていて、県内の学校などはお休みになる。この日をあてこんで、交通事業者やディズニーランドなどレジャー業者は「県民割引」をして客集めに努める。この日、国会議事堂前に集まりました県民その数200人。「ここが ここが二重橋」と言っているのではありません。
 県内の小・中学校に通う障害のある子やそのクラスメートをはじめ、家族、大人の障害者、その友人・知人たちが集まったのは、いま文部科学省が目論んでいる学校教育法施行令の改定について反対の輪を広げるためであります。全員が手分けして、政務官や文部科学委員、さらには県選出の全議員、そして文部科学省・厚生労働省まで足をのばして、じっくりとやさしく、時にはカゲキに語り合ったのでありました。それにしても残念なのは、障害児のふりわけを固定化するこの施行令改定に関し、報道機関がいっさい注意を払っていないこと。今年初めに文科省の調査研究協力者会議が出した「21世紀の特殊教育」報告を「普通学級への門戸が広がった」とかんちがい報道がなされて以来、いぜん真実が伝えられていないままになっているのです。これを読んだ報道関係者の皆様よ、あらためて取材をやり直してはいかがでしょうか。