11月2日、スウェーデン、オランダ、オーストラリアから、知的な障害をもつ当事者たちと支援者が、わらじの会の活動を見学に訪れ、交流会をもった。これは、翌3日に池袋の立教大学を会場に催された「地域移行・本人支援、地域生活支援東京国際フォーラム」のいわばプレイベント。同フォーラムでは、第2分科会「地域で自立して生きていくために」をわらじの会が中心で企画・運営した。 写真は、わが月刊わらじの巽優子編集長(前でかがんでいる)が、越谷市公園緑地課の職場実習の一環として、支援パートナーの沼田さん(右端)のサポートで、恩間新田公園の草取り中の様子を見学しているところ。 地域移行を20年以上前から進めてきた福祉先進国で、当事者達は手厚い支援に囲まれながらも、なおかつ「自分ではなく障害をまず見てヘルプをされる。そんな状況の中で自分を好きになれなかったり、自分を信じられなかったり。」と語る。地域の社会関係から分け隔てられたツケは、入所施設が解体されたいまも癒されることなく社会の深い傷として残っていることを実感した。だからこそ「まず声をあげよう」と。 25年前、わらじの会のメンバーは県内の他の人々と一緒にスウェーデンを訪れ、翌年同国の障害者達を招いた。その時、「私たちはまず入所施設を作り、ついでそれを解体して地域生活を切り開きつつある。しかし、日本のみなさんは私たちのような回り道をしないでほしい。」とアドバイスされた。その言葉の的確さをあらためてかみしめた二日間の交流だった。 |