『月刊わらじ』2007年12月号表紙

 ここはジブラルタ生命越谷支部。障害者の職場参加をすすめる会の「仕事発見ミッション」メンバーたちが、支部長の秀島さん(右から二人目)の説明を聞いている。社員の多くは営業に出払っているが、少数の居残りの社員たちが少し驚きながら業務を続けている。ミッションは、越谷市障害者就労支援センターに登録して求職活動をしている知的な障害者たちが主力。この秋から商店街や国道・県道沿いの事業所に軒並み飛び込み訪問。もう350件をこえた。コミュニケーションが苦手な人達ばかりだが、逆にいろいろ訊いてくれる店も。「雇用」と大上段に振りかぶらず、「見学・体験・アルバイトを」と。大半は断られるが、5%位は「見学なら」と言ってくれた。結果として、ガソリンスタンド、スーパー、レストラン、写真館、ドラッグストア、警察署等で見学会を開き、作業体験も。95%断られるのに、メンバー達が「楽しい」と続けているのが原動力。30年前に家の奥から出てきた重度障害者たちが、寒風の中、通りがかりの人に介助をお願いしながら、毎日、毎日、街に出て行った記憶がよみがえる。