『月刊わらじ』2009年06月号表紙

2009年06月号

 写真は、ワルプルギスの夜、某越谷市南荻島の某橋本宅でひそかに行われた談合の秘儀。写真前左の怪僧カツミーチンは、聖処女マリア再来のための供物調達の旅の途次にある。その旅の従者たる三人のサンチョ達と少女と猫により談合の秘儀は行われる。というのはウソで、聾唖、弱視、車椅子の橋本克己画伯の1週間のスケジュールと介助の調整のための「橋本宅談合」の光景。この「談合」と呼ばれるかけひきイコールハードなコミュニケーションを伴った話し合いは、毎日曜18:30橋本宅で行われている。
 かえりみれば17年前、大手ゼネコンを中心とした66社による談合の場「埼玉土曜会」が摘発された。この埼玉土曜会談合事件によって、20年間続いた畑革新県政に終止符が打たれたのだった。とはいえ、談合を排した競争入札の純化の道も、長期的な大不況の下、真に求められる「公共」とはなんなのかという大きな問いの前に、全面的な見直しが迫られている。営々と重ねられてきた「橋本宅談合」は未来社会に一石を投じうるか?いざ来たれ、フレッシュ・サンチョたちよ!