『月刊わらじ』2011年04月号表紙

2011年04月号表紙

 このところ被災地支援の「ゆめ風基金」カンパ活動にがんばっているくらしセンター・べしみの面々。…と、そこへ施設の監査を担当する県の職員が実地指導に来て、カンパはストップ!?もちろんこれはドラマ。障害者自立支援法に基づく新体系への移行期限が迫ったべしみで、移行後の問題点を探る寸劇が上演された。べしみが生活介護、就労継続B、就労移行支援の多機能型事業所になったらという設定。一見いろいろなことができそうだが、実は通所者、職員が各事業にふりわけられ、ごちゃごちゃと一緒に動くことが「不正」とみなされかねないという制度のおかしさがえぐり出された。4月6日に、60人が参加して開催された「べしみをくっちゃべる会」のワンシーン。べしみとの関わりの濃い、薄いにかかわらずいろんな立場の人が集まり、グループに分かれて意見交換した。震災で地域の重要性が再認識されているのに、いまだに効率を重視し人を分ける福祉制度が変わらないことへの憤りや提案などがこもごも語り合われた。地震、津波、原発事故が重なり、被災の拡大深化と復興が同時進行の日本……人と人がいかにしてつながりうるか、すべての場で問われている。