『月刊わらじ』2013年11月号表紙

2013年11月号表紙

 わらじ大バザー2013。物品のご提供、そしてさまざまなご協力、ありがとうございました。わらじの会も36年目。この北越谷の地で生まれ育ち、成人後も車いすで街を行き、会発足時からその付き合いを生かしてバザーをはじめ地域活動を育くんだ野沢代表が逝った秋。小春日和の北越谷西口駅前・さくら広場。
 写真は、ここ10年間バザーの昼時間帯の主役となっている水上プロレスに、今回バザー直前の二日間、この広場でテント芝居「勝手にしやがれ」を上演した劇団マタヒバチが突入したシーン。ゴダールの映画「勝手にしやがれ」が描くように、世界は互いに無関係な断片に分けられ、偶然が積み重なった無意味な歴史を人が生きる現代。大量生産された記号を、唯一のきずなとして。だが、無関係な小時空がぶつかり、叫び合い、格闘し合う過程の中にこそ、互いの奥底に広がる宇宙が透けて見える瞬間がおとずれるのです。 かって「障害児殺しの現在」と言われた時代とは隔世の感がある障害者福祉サービスのあふれたいま。しかし、サービスの業者と客という関係が前面に押し出されたぶん、かっての差別の背後にあった異形の者へのあたりまえの畏怖に鈍感にされただけではないのか。
 わからなさ、不思議さ、しんどさを率直に感じあえる関係を求めて、私たちは「共に学び・共に働き・共に暮らそう」と活動してきました。だからこそ、今回の会場でも初めての多くの出会いとともに10年、20年ぶりの再会もあったのです。感謝とご報告です。