『月刊わらじ』2014年02月号表紙

2014年02月号表紙

 43歳の友逝く。吉田昌弘(写真最前)。春日部市障害者生活支援センター・えんの所長を務めていた。地元で育ったが、養護学校に就学し、高等部卒業後リハセンを経て、地域生活をめざすも壁にぶつかり、初めて新坂姉妹らが分家して作った生活ホームに出会う。養護学校の優等生だった彼は初め、お人形にされる不安に身構え、発言を勝手に解釈する相手に激し、語り合いを避けていた。その後店やケアシステムの運営に苦しみ、結婚し子育てをして周りとのせめぎあいに悩みながら、その体験を後に続く若い人々に伝えて来た。最近では、JILが当事者だけでなく地域の他の人々と一緒に考える方向になったと、喜んでいた。その夜9時過ぎに、職場参加ビューロー世一緒で会議を終え、電動車いすで一人電車で帰った。昏倒したのは最寄駅から自宅に帰る途中の道。駅員さんがそこまで200Mも彼の異変に気づき後をついてきて、救急車と自宅に連絡してくれた。1月24日病院で亡くなった。お別れ会に、あの夜世一緒に来る直前に出会ったという人がいた。会議に向かう途中駅で転んだ彼を助け起こした。保育園の仕事帰りで、学生時代わらじの障害者の介助に入っていた。「私のこと覚えてないでしょうけど」と。写真は昨年7月劇団どくんご公演の幕間劇で。