越谷市の新障害者計画策定懇話会は、3月30日、6回にわたる審議を終えた。前号で報じた分離教育そのものの内容に対し、山崎委員( 写真右・娘さんが越谷西養護在学)、友野委員(中・生活ホーム入所者)、松田委員(その左・ロービジョン友の会アリス)などから批判が集中した。その結果、なんとか基本理念である「障害のある人もない人も分け隔てられることなく、ともに育ち、ともに働き、ともに暮らすことのできる地域社会」に沿った形で、市の最終案が出された。新たに修正・追加された要点は以下の通り。 |
1 .「福祉教育の推進」→ 「共に学ぶ福祉教育の推進」( 修正)
「共に学ぶ教育の推進」( 追加)
「障害のある子どもと障害のない子どもが、分け隔てられることなく共に学び育つことができるように、多様な支援方法を検討して障害のある子どもの地域の通常学級での支援を進める。」( 追加)2 .「共に育ち、共に学ぶための相談の充実」( 追加)
「地域の通常学級で共に育ち、共に学ぶ上でのさまざまな課題の解消や支援体制の確立のための相談活動を充実する。」( 追加)
そのほかでは、
「居住地交流の推進」として、「養護学校に通う児童生徒が地域社会の中で豊かに生きることができるように、自分の住んでいる地域の児童生徒と居住地の学校との交流を図ります。( 指導課)」 という施策が入りました。この結果として、相も変らぬ分離教育を柱とした施策の枠組み(福祉教育の推進、特殊学級の充実、通級による指導の充実、特殊教育諸学校との連携 など)は残したまま、「共に学び育つ教育」が追加されるという、パッチワークのような計画になりましたが、文科省の「特別支援教育」、県教委の「支援籍」の流れにすんなりと組み込まれることへのハドメにはなったと思います。策定懇話会委員のみなさん、ごくろうさまでした。