いま春が来て 君は ――
毎年毎年、あってはならない定員内不合格で切り捨てられてきた齊藤晴彦君と山田葉子さんが、ようやく県立高校二次募集で、それぞれ大宮商業定時制、浦和一女定時制に合格しました。齊藤君は5年目、山田さんは3年目。小学校、中学校で近所の子ども達と一緒に学び育ってきた、その関係を、社会への入り口である高校にもつなげたいという思いで受験してきましたが、毎年定員内不合格で切り捨てられ、齊藤君は間もなく20 才になろうとしています。それぞれに背水の陣で県教育交渉に臨みました。
今年は、教育局として高校現場の理解を進めるため、障害のある生徒を受け入れた高校での研修や山田さんについては体験通学を行うなど、従来より一歩踏み込んで努力を傾けました。また、「障害による不利益がないようにするための受験上の配慮」に関する通知の中にあった、「介助を行う職員を配置できない」とする暗黙の排除を示す条項も、ようやく削除されました。
一次(後期試験)ではやはり定員内不合格で落とされ、教育局としてどう責任をとるのかと、発表当日、私たちは教育局に交渉を行いました。長い回り道を経て合格の日を迎えた二組の親子とともに、16日、県にお礼の花束を届けました。
今回のTOKO はこのうれしいニュースから。