国会集会第3弾!6月1 日 於・衆議院第2 議員会館

分けられた教育では共に生きる力は育たない


〜共に学び育つ教育を考える学習会〜行われる

<国会内学習会よびかけチラシより>

 「特殊教育は今、特別支援教育への転換を図ろうとしていますが、障害のある子ども達は、「盲・ろう・養護学校で就学すべき者」と学校教育法施行令には規定され、教育の場は相変わらず分けられたままです。私たちは障害を理由に教育の場を一方的に分け隔てているこれらの条項は、障害者基本法の理念から考えても欠格条項であるとして、見直しを求めて活動してきました。ヨーロッパはもとより、韓国、インドネシア、フィリピンといったアジアの国々も、次々と「分けない教育」を原則に変えてきている中、かたくなに日本は分離教育を推し進め、国連からも二度にわたって見直しを勧告されています。 自立と社会参加を提唱しつつも、脱施設の掛け声とは裏腹に施設は増え続け、社会として共に暮らすための知恵も経験も蓄積されてはいません。「共に学び・育つ教育なくして、共に暮らせる社会はあり得ない」、《共に生きる》ための教育改革なくして福祉の行き詰まりは打開できません。」

 今回の学習会は前回とは違い、文部科学委員会・厚生労働委員会などに所属する議員には事前に全員に案内状を手渡したり、何人かの議員には時間をとってもらいゆっくり説明させていただきましたので、それなりの反応があったと思います。しかし、ハードな国会日程の中、どうしても調整がつかず参加困難な議員や、あわただしい中駆けつけて顔を出し、またすぐ次の会議へという議員も多くいました。
 まず民主党の岡崎トミ子議員にこれまでの経過を含めて挨拶いただき、宮城県の浅野知事のメッセージも併せて紹介していただきました。その後自民党の鳩山邦夫議員に挨拶をお願いしました。歴代文部大臣の会議で、分離教育の問題を指摘し、前回の文科省交渉では激しく追及した、山下特別支援教育課長ともその後何度か話し、少し良い方向へ変わってきたという報告がされました。今後は政党にとらわれず、インクルージョンを実現しようという議員で団結してやっていきたいという頼もしい発言がありました。
 挨拶をお願いし、来て頂く事になっていた自民党の八代英太議員は、急な会議が入り参加していただけず、残念でした。


 埼玉県の通常学級で生活する様々な障害のある子ども達の記録ビデオを見た後、加瀬さんの親の立場からの現状報告、宮城県議会議員の遊佐さんからは宮城県が「障害の有無によらず、全ての子どもが地域の小・中学校で共に学ぶ教育を展開する」という基本理念に立った「宮城県障害児教育将来構想(中間案)」の報告、そして主催者側からの資料説明などがありました。
 落合俊郎さんの問題提起は「特別支援教育からインクルージョンへ〜分けられた教育では少子超高齢化社会は支えられない」と題して、わかりやすくお話いただきました。
 参加者は全体で100名を超え、うち国会議員の参加者は以下の通りです。(敬称略) 本人13 人、代理20 人

《自民党》

本人/鳩山邦夫、西村明宏
代理/加藤勝信、土屋品子、山本順三、坂本由紀子、

《民主党》

本人/岡崎トミ子、石毛^子、古賀一成、和田ひろ子、中根康浩、神本美恵子、松岡徹、下田敦子、達増拓也、近藤昭一、
代理/奥村展三、神風英男、本多平直、山井和則、長島昭久、玉置一弥、松崎哲久、泉房穂、小宮山泰子、高井美穂、佐藤泰介、那谷屋正義、鈴木寛、大島敦

《公明党》

本人/山下栄一

《社民党》

代理/福島みずほ

《無所属》

代理/黒岩宇洋


 また障害者団体としては全日本手をつなぐ育成会の松友常務理事、日本盲人会連合の笹川会長、DPI日本会議の姜さん、全国障害学生支援センターの殿岡さん、東京都自立生活センター協議会の野口さん、千葉県の山田さんなどにアピールをいただきました。特に日本盲人会連合では、学校教育法施行令の分離規定か゜未だに残っていることをほとんどの人が知らずにいて、その解消を今年度の活動の重点課題に入れ、陳情活動などを既に始めているといううれしい報告がありました。
 最後に準備会の北村さんから、国会行動の取り組みの重要性と、今後自発的に国会議員の中から超党派の「インクルージョン教育へ向けた議員連盟」ができることを期待したいというまとめの発言がありました。  パソコン要約筆記をお願いした富澤さんやそのお仲間、機材を渋谷まで借りに行っていただいた野島さん、大阪さん、会場を手配していただいた石毛事務所の皆さんはじめ、多くの方々に協力いただき、この場を借りて御礼申し上げます。


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(教育の欠格条項をなくす会準備会報告より転載