寄稿 「障害者就労支援」―――私が訴えたいこと

荻野 幸子

@・福祉はお金がかかるというなら障害者がもっと納税者になれる様になれる様にそのノウハウを勉強して下さい!
 テレビの報道で最近良く耳にする言葉があります。それは、日常の普通の生活が突然奪われたとありますが、施設の生活や常に措置されている生活は普通の日常の生活といえるのでしょうか?
 社会の中で地域の中で買い物に行ったり、食事に出かけたり映画を見に行ったりといった普通の暮らし、社会参加を望んでいるのですが現実そのほとんどが実践されていないのが実情です。

 ・政治や行政に携わる人達はもっとこの事を真摯に受け止めて障害福祉のノウハウを勉強して下さい!行政が理解出来ていないのに、世の中の人達が理解するはずがありません!頭の中だけのマニュアル等は実際の現場にはほとんど通用していません。真摯に受け止めるという事はもっと障害のある人達と触れあって現場の実情を把握する事が障害福祉のノウハウを知る基本だと思うのです。

A・最近、世の中の動向は弱肉強食の方向にどんどん向いている様に思います。その事はとても恐ろしい事です。障害者が住み易い社会は誰にとっても住み易い社会だと思うのです。障害福祉が進む事で世の中の人達もきっと今より人間らしく生きられると思うのです。

B・この事を踏まえ、行政に携わる人達はもう一度原点に立ち返ってノーマライゼーションの意味を考えて見て下さい。障害者の就労を考えた時、社会参加あって初めて就労に結びつくと思うのです。もう一度障害福祉を見直して下さい。

*・特例子会社について →(共に働く職場)として
 否定はしないが現在の作業所や授産施設の様になるのでは意味がなくなってくる。そこには社会参加があって共に助け合う精神がなければいけないと思う。

・デイケア、作業所、授産施設 → たとえ、10円でも100円でもお金をもらって働いてる以上はこれも立派な仕事である。
・働く形について → 利益追求だけの仕事は働く形とはあまり言えないと思う。何故なら、そこには必ず社会参加がなければついていけないからである。

☆その中でも一般の企業で障害者の人を受け入れて努力している所もある。


(TOKO編集者より: 筆者の息子さんは、障害を抱えながら普通学級を経て現在企業で働いています。筆者自身も、障害のある人達の地域生活を支える介助派遣事業所でヘルパーとして働いています。この原稿は、埼玉障害者市民ネットワークの総合県交渉で発言するために書いたメモだそうですが、発言の機会を逸せられたため、ここに寄稿して下さったものです。)